【幸福の科学学園】“建築確認”執行停止の可否を大津地裁が明日決定へ

2013年4月の開校に向けて滋賀県大津市仰木の里学区内に建設中の「幸福の科学学園関西校」について、周辺住民らが建築確認の取消しを求めていた行政訴訟に関連して明日29日、大津地方裁判所が執行停止処分の可否について決定する予定であることがわかりました。執行停止が決定した場合、来春の開校は難しい状況になると思われます。


この行政訴訟は、幸福の科学学園関西校の建設について建築確認を行った「県建築住宅センター」（草津市）に対して、学園建設予定地周辺の住民らが起こしたもの。住民側は、建設予定地の地盤が脆弱であるため安全性が確認されていないとして、建築確認を取り消すよう求めています。

住民側は提訴と同時に、判決が出るまでの間、建築確認の効力を停止する執行停止処分を裁判所に申し立てています。明日予定されている裁判所の決定は、この執行停止処分に関する部分。住民側は明日午前中に大津地裁で決定結果を受け取り、午後3時から市内で記者会見を開くとしています。

関西校は現在、急ピッチで建設工事が続けられています。地元地元自治連合会関係者によると、当初住民側に約束していた午後6時という作業終了時刻が現在は全く守られておらず、深夜作業も行われているとのこと。自治連合会では11月に学園に対して要望書を送り、「現在、深夜・徹夜にて工事や作業を突貫工事にて進められていますが、当初の約束通り18時までの作業時間にしていただきたい」と求めています。

学園が開校するためには、滋賀県私学審議会での答申を受けて県知事が認可する必要があります。私学審議会が答申を行うのは施設完成後のため、執行停止が決定された場合、判決が出るまで工事はストップ。年内に私学審議会の答申が出ることは難しくなります。

一方、執行停止が行われなかった場合、住民らが建築確認取消を求めた訴訟の判決が出る前に建設工事が完了し、開校をめぐる議論の場は私学審議会に絞られる可能性が高くなります。県の総務課は中日新聞の取材に対して、学園が県の基準を満たしているとの立場を示していますが、審議会には、学園に反対あるいは慎重に議論すべきとの立場を取る委員もいるようです。

執行停止となれば来春の開校に黄色信号が灯り、執行停止とならなかった場合も幸福の科学学園には次のハードルが待っているという状況です。