2015年12月3日木曜日

統一教会(家庭連合)分派・21世紀友の会に対する控訴審、福岡高裁は経済的被害と慰謝料について倍増認定の判決

本紙既報記事【暴力支配の統一教会分派に不可解な“相殺”判決、福岡地裁は「宗教団体」「統一教会分派」を争点とせず】の続報。

2014円2月の福岡地裁判決を不服として、原告被告双方が控訴していた20世紀友の会に関する民事訴訟。11月27日、福岡高裁第4民事部の大工強裁判長は一審の判決の一部を変更、経済的被害と慰謝料についてほぼ倍額を認容、更に20世紀友の会を統一教会の分派たる宗教的団体と認定した。しかしながら、原告側の代理人弁護士は、判決内容について一定の評価を与えつつも「カルト的宗教団体の実状を司法が充分に理解していない」と苦言を呈した。


高裁判決では経済的被害が225万円から421万円、精神的被害が50万円から100万円に、弁護士費用が50万円が52万円にと、認容額が305万円から573万円に倍増した。また地裁判決では争点から排除された宗教性については、21世紀友の会を「特定の教義に基づく宗教的的を目的とした団体であると認めるのが相当」と認定した。その他の争点については、ほぼ一審判決を踏襲している。

原告側代理人の大神周一弁護士は、高裁判決について本紙に以下のコメントを寄せた。

「判決では、21世紀友の会が統一協会の分派たる宗教的団体であることが認定されたこと、その中で上意下達の統制的秩序を強調して社会的相当性を逸脱した私生活への過剰な介入や相互監視を続けたことが不法行為に当たるとされた。そのうえで、献金や罰金などの名目による金銭受領は、その違法性を利用されてなされたものと認められ、ほぼすべての金銭請求を認容しており、一応は控訴した成果があった。しかし、宗教団体であることを頑なに隠し続ける理由について考えが及ばず、暴力行為が日常的に行なわれていたことを認めなかった。カルト的宗教団体が暴力行為の形跡を残さないように組織防衛しているという実情が理解されていない。いいところまで行っているが結論はイマイチ。今後も宗教的カルト集団のやり口について十分な理解を求めていく以外にない。この裁判に於いては、今後多数出てくるであろう統一協会の分派など小規模カルトについて、主張・立証に膨大な時間をかけずとも、より容易にその不当な精神的支配と、これに基づく金銭の拠出が精神の自由を侵害した不法的行為となるとの判決を得ることを目指した。その目的は未だ十分には果たされておらず、同様の規模の宗教団体によって家族の平穏が害され、分断と対立を生じていることについて司法が有効に機能することを求め続けたい」

3 コメント:

キャノン さんのコメント...

カルト集団は、はじめ自分たちの正体を明かしません。
本当にずるく・えげつないです。宗教とは言えませんね。
単なる反社会集団、犯罪組織であります。

匿名 さんのコメント...

統一教会の分派についての情報って意外に少ないんですよね。
分派もやらかしまくりですね。

キャノン さんのコメント...

それは知りませんでした。
貴重なコメント、ありがとうございました。
また、書き込み、よろしくお願いします。