“大量虐殺うどん屋”立候補せず＝石川県選管への爆破予告も警察は逮捕拒否

浜崎茂氏

22日に公示された参院選石川選挙区で、当初立候補を予定していた浜崎茂氏（無所属）が、立候補を見送ったことがわかりました。また浜崎氏が公示2日前、地元警察署に「石川県選挙管理委員会の爆破予告」を提出したものの警察から逮捕を拒否されていたことも判明。浜崎氏は過去の衆院選で「大量虐殺」などを公約に掲げ注目された人物です。浜崎氏に、立候補見送りの理由を独占取材しました。

浜崎氏も立候補予定者として登壇した公開討論会

22日に参院選が公示され、親鸞会信者として偽装勧誘にも関与してきた石川選挙区の野党統一候補、柴田未来（しばた未来）氏も立候補の届け出を行い、金沢市内で第一声をあげました。立候補を予定していた浜崎茂氏は届け出をせず。同選挙区の候補者は、柴田氏のほか、自民党現職の岡田直樹氏と幸福実現党新人の宮元智氏の3人となりました。

浜崎氏は今月16日に行われた公開討論会に立候補予定者として登場。地元メディアが「立候補予定者3人が討論」などと浜崎氏の存在を無視する中、本紙は〈参院選・石川選挙区に“大量虐殺”うどん屋も立候補でカオス化必至〉と、浮かれた記事を掲載していました。

2014年衆院選の選挙公報

浜崎氏は、小松市内でうどん店を経営。いままで国政選挙や地方選挙で繰り返し立候補しており、2014年の衆院選では選挙公報で「大量虐殺」を公約に掲げ、「フリーメイソンとイルミナティが地球経済と新世界秩序構築のために国・企業団体トップを洗脳し茶番を演じさせた後必ず皆殺しにする」と記載して注目されました。このときは得票数5075票で落選しています。

今回、立候補を見送った理由について、浜崎氏が本紙の取材に答えました。

──なぜ立候補しなかったのですか。

浜崎氏「選挙公報は1枚じゃなきゃダメだと石川県選管に言われたんです。でも、1枚では有権者に伝えたいことが入りきらない。無理に1枚にしようとすると文字が小さくなりすぎてしまうので、2枚になってしまいました」

──選挙公報の原稿が2枚だと、立候補を受け付けてくれないんですか？

浜崎氏「いえいえ。立候補はできます。でも、供託金300万円払っても、選挙公報の原稿を受け取ってもらえないんです」

──それでは立候補の意味がないから立候補の届け出をしなかったということですか。

浜崎氏「そうです」

──受け取ってもらえなかった選挙公報の原稿というのが、浜崎さんのブログに載っているものですね。

その原稿は、自衛隊に「国会、内閣、最高裁判所、この国の３つの権力を制圧」し、「ゴミ山で暮らす子供達のために人生を捧げた中村八千代氏」を「内閣総理大臣（最高指揮官）の椅子に座らせろ」という内容。「お前らが必要と感じる権力者を一人残らず拘束するのだ！」とも書かれています。

──また「射殺しろ！」とか書いてありますね。（この表現は）大丈夫だったんですか？

浜崎氏「選管も最初は“これはちょっと”と言っていましたが、結局はこの表現を使うことは認めてくれていました。ふつう、こういうもの（テロやクーデター）は地下に潜って計画するものなので、こうやって表に出してくるってことで心配してないんだと思います」

選管としては、選挙公報に「射殺しろ！」などと載せるのはOKでも、2枚になるのはダメという判断だったようです。

──浜崎さんは、公示2日前の6月20日に警察に行って石川県選管への爆破予告を提出したそうですね。

浜崎氏「そうなんです。逮捕してもらいたいって言ったんですけど、でも逮捕してくれないんですよ」

──なんでそんなことするんですか。

浜崎氏「これで私が逮捕されれば、みんな“あいつ逮捕されたぞ”って面白がるんですよ」

──逮捕されちゃっても選挙って立候補できるものなんですか？（※有罪確定前ならできるっぽいです）

浜崎氏「立候補できなくていいんですよ。（逮捕されれば）みんなが理由を知りたがる。聞く耳が開くというか。なんでもいいからアクションを起こす必要があるんですよ」

立候補して自分の主張を訴えるより、逮捕されて自分の主張に興味を持ってもらうことのほうが大事だということのようです。

──有権者の皆さんにメッセージなどあれば。

浜崎氏「選挙の票数がパターン化してる。たとえば市議会とかの小さい選挙だと、私の得票数は300票くらいで、市長選とか大きい選挙だと小松市内で1400票くらい。私が言ってることは（選挙のたびに）バラバラなんですけど、いつもこうなんです。有権者というのは、日本の常識の中で300と1400を繰り返してパターン化している。集団心理とか洗脳とかいうことを勉強してないから自由な発想をしてないのがわかる。政治が変わらないのは制度の問題、政治家の問題、そして国民の問題という3つの壁があるんです。その3つをいっぺんに変えるしかなくて、ぼくがいま訴えているのは、警察と自衛隊。警察と自衛隊は武器持ってるじゃないですか。今回、選挙公報になるはずだったものを警察に提出した。まあ相手にしてもらえませんが、自衛隊にも出そうと思います。いまの権力を正せるのは自衛隊しかいない、国会を制圧してください、みたいな。権力というものを1回掃除してから従いましょう、と。政治は暴力でしか変わらないというのが歴史でしょうね。紙切れ1枚を投票して変えていこうなんて、甘いでしょう」

結果的に今回は逮捕も立候補もかないませんでしたが、浜崎節はまだまだ健在です。

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◇参考リンク
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