参院選石川選挙区の柴田未来氏惨敗＝それでも残る迷惑な“置き土産”

惨敗！

7月10日に投開票が行われた参院選で、石川選挙区では岡田直樹氏（自民）が当選。本紙が親鸞会との関係を繰り返し報じてきた野党統一候補・柴田未来（しばた未来）氏（無所属）は、岡田氏に大差で敗北しました。


投票が締め切られた夜8時すぎ。石川選挙区では早々に岡田氏が当選確実となり、柴田氏の落選が確実に。NHKの速報によると開票はすでに終了しており、得票数は岡田氏が32万8,013票、柴田氏が19万1,371票でした。

柴田氏の擁立を主導したのは民進党（当時は民主党）で、当初は民進・社民の2党が推薦を発表しました。その後の今年2月、日刊ゲンダイや本紙が、柴田氏が学生などを偽装勧誘することで問題視される浄土真宗親鸞会の現役信者であることを報道。しかし、民進・社民は推薦を取り消すどころかそのまま推薦を続け、共産党と生活の党も推薦を決めて、柴田氏は野党統一候補となりました。

柴田氏は公示前に支援者の会合で、日刊ゲンダイや本紙が親鸞会との関係を報じた後に、選挙で不利にならないようにするために親鸞会をやめたと表明。しかし、自らが偽装勧誘に関わっていたことについては問題と認識しておらず、反省の弁は一切ありませんでした。それどころか、

「私の内面は誰も触れませんから、それをどう表現するのかということをを、私のわがままを通すのはやめました」（柴田氏）

と発言。内面では親鸞会の信仰を持ったまま、親鸞会信者であると表現することをやめたにすぎないかのような説明をしていました。

地元市民団体の関係者は、柴田氏をめぐる騒動によって「時間も取られたし支持者も離れていった」と語ります。

しかも、支援者の会合での柴田氏自身の発言や地元市民団体関係者の説明を総合すると、民進党は柴田氏が親鸞会信者であることを知った上で推薦し、その事実が報道されるまで支援団体にも伝えずにいたようです。

柴田氏が親鸞会信者であることが選挙結果にどこまで影響したかは不明ですが、民進党をはじめとする野党の動きが、野党支持者たちが存分に応援できない状況を作り出した選挙だったことは間違いなさそうです。

柴田氏が落選したことで、親鸞会が「国会議員もいる宗教団体だ」などと権威付けに利用する可能性はなくなりました。しかし柴田氏が野党4党や各党の党首クラス、市民連合やSEALDsなどの支援も受けた人物であるという事実は残ります。また共産党は、もともと機関紙で親鸞会を「カルト」と呼んでいたにも関わらず、柴田氏を推薦するにあたって「親鸞会は反社会的な存在ではない」とお墨付きを与えてしまっています。

これらは親鸞会にとって、選挙が終わって以降も自己正当化や自己宣伝に使いつづけていける材料になります。

すでに公示前から、石川県内にとどまらず東京都内でも、「柴田未来」「SEALDs」「社民党」「福島みずほ」といった言葉を用いた親鸞会の勧誘が行われているとの報告が入ってきています。

政党や候補者や支援者たちにとっては、選挙が終わればそれでおしまいかもしれません。しかし、この先、親鸞会の勧誘に巻き込まれ被害にあうのは、有権者でもある一般市民です。柴田氏が落選したからといって、全く安心できる状況にはなりません。

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◇参考リンク
浄土真宗親鸞会被害 家族の会
さよなら親鸞会
なぜ私は親鸞会をやめたのか