2010年2月7日日曜日

韓国系キリスト教会の偽装「就職セミナー」で現職警官まで勧誘活動

 2月7日、東京・北新宿にある「ヨハン早稲田キリスト教会」で、「The★大学生活・就職進路セミナー」(入場無料)なるものが開催されました。既にお伝えした通り、前日の6日に本紙の記者が、高田馬場駅周辺でこのイベントを宣伝していた同教会の男性の韓国人信者から「俺は軍隊に2年いたんだ。お前なんか一発で殴り殺せるんだぞ!」と恫喝されています。「殴り殺す」などと口走るクリスチャンの就職セミナーとは、果たしてどんなものなのか。イベント当日、本紙主筆が直々に潜入してみました。


■NHK、Canon、警視庁……

 中の様子をリポートする前に、このイベントの宣伝内容についておさらいしておきましょう。1月27日に本紙がお伝えした通り、ヨハン早稲田キリスト教会による第1回の「The★大学生活・就職進路セミナー」は1月24日に開催されています。このときの宣伝チラシには、講師陣として、以下の企業名が並んでいました。

NHK/Samsung/Canon/HITACHI/Mitsubishi/Softbank/KDDI………

 このほかに、「公認会計士」「IT起業家」といった職業名も並んでいました。第2回となる2月7日のセミナーでは、宣伝チラシに以下の企業名が並んでいます。

NHK/Samsung/Canon/HITACHI/Morgan Stanley/KDDI/警視庁……

 え? 警視庁?

 宣伝チラシには、宗教勧誘である旨は書かれていません。キリスト教会の主催だといっても、単なる就職セミナーであれば、警視庁職員が警視庁の肩書を使って宗教勧誘をしていることにはらないし、とくだん問題ないのかもしれません。しかし実際のセミナーに参加してみると……

■案の定、宗教勧誘でした

 会場は、ヨハンキリスト教会内の2階。3階で「NHK国際アナウンサー」を名乗る韓国人男性がスピーチし、その内容が2階のモニターで大写しになっています。それが終わると、特段の合図もなくセミナー開始。

 会場内の天井から「IT 技術職」「起業 ベンチャー」「営業 事務職」「公務員」「教員」「国家資格」といったプレートがぶら下げられ、それぞれのブースに、各ジャンルの現職にある信者と思しき担当者が座っています。ここで個別に話をしてくれるという仕組み。ブースは、このほかに「総合進路相談」「キャリアカウンセリング」「大学生活全般」など多彩です。セミナーというより、個別相談会ですね。

 最も人だかりができていた「総合進路相談」ブースで話を聞いてみました。講師は、「就職コンサルタント」を名乗る会社経営者の韓国人男性です。

「ボーナスもらって海外旅行行くんだとか、そりゃあんまりインチキのことじゃないの? ぜ~んぶ自分ばかり考えてるじゃない。いま日本は平和ボケだ。そうだろ? いま日本がNPOとかNGOでお金寄付しても指さされるのは何? インチキだからということでしょ? 社会から。悪いイメージをどんどんどんどん変えていかなきゃいけない」

 就職セミナーで、なぜか日本がインチキ呼ばわりされています。

「政府に任す? なんか団体に任す? いいえ、私がやらなきゃいけない。という時に、みなさんのビジョンにチャレンジするんだ。あなたのビジョン、何? お医者さんになる? お医者さんになって何するの。エンジニアになる? エンジニアになって何するの。タクシー運転手になって何するの。そういうことを明確に考えて。そういうことを、ユースコスタの青木先生とか、そういことを喋る」

 ん? ユースコスタ? 青木先生?

信者ゲッツ!
「そういう話を、来月のユースコスタ行くと、素晴らしい先生たちが言ってくれるわけ。その話を聞いて、チャレンジ受けてほしいわけ。いい? そして自分の価値観、自分の人生観と、自分の国家観とか、それと照らし合わせて、『ああ、今まで私はあまりにも利己主義の生活をやってきたんだ』と悟ってほしい。まだユースコスタ登録してない人いますか? ぜひ勧めます。後ろにブースがありますから、そこに行って登録してほしい。このチャンスは、二度と来ないかもしれない。今回は青木先生が来るんだけど、来年は青木先生が来るかどうかわかりません。だから受けた方がいいと」

 講師が言う「後ろのブース」で、そのユースコスタとやらのチラシを配っていました。ヨハン早稲田キリスト教会が主催する「2010 Youth Winter Camp」のことでした。3月1~4日までの4日間、御殿場市内で行われる合宿式のセミナーで、プログラムを見ると「特別講義」のほかに「Bible」「礼拝」といったスケジュールも記載されています。明らかな宗教合宿です。チラシの「Guest」という欄に「青木秀雄(MKタクシー経営者)」とありました。「青木先生」というのは、この人のことのようです。

 「就職セミナー」ではないとまでは言いませんが、少なくとも「就職セミナー」とのうたい文句で集まった学生に対して宗教勧誘を行っていることは明らかです。

■警視庁の現職警官までもが

 とは言え、話を聞いたのは「総合進路相談」のブース。もしかしたら「総合」だから観念論的な話になってしまうだけかもしれません。特定の職種のブースに行けば、もうちょっとマシかと思い、「公務員」のブースへ。そこに座っていたのは、S(日本人名)と名乗る現役の警察官(警視庁の交通関係の部署らしい)。

「公務員は、給料はちゃんと出る。それがいちばん。あと、土日は休み。きちきちっと休みが取れる。警察の場合も、意外と、事件とか入らなければ、定時で帰れるし。代休っていうのはたまりにくい。刑事さんだとそうもいかないけど、一回の事件が終わればまとめて休みを取れる」

 現役公務員としての体験談を語ってくれています。しかし、ほっとしたのもつかの間。

「仕事して行く中で、聖書の勉強とか、仕事に意外と生きる。特に今の時代、人間関係が難しいじゃないですか。その面で助けになりますね。うちの会社は(クリスチャンは)あまりいないです。だけど、最近うつ病とかいるじゃないですか。そういう風になりそうだなあという人は、そうなる前に、(教会に)連れてこようとか思いますね。それで、こんどコスタとかありますので、できればこういうのに参加してみましょう。もっと成功した人の話も聞けるんで、機会があえば来ていただいて。よろしくお願いします」

 結局、勧誘です。

■電凸したら、教会側はウソの説明

 潜入取材という都合上、教会関係者がひしめく会場でほかの参加者の声まで取材することはできませんでした。見たところ、100人くらいはゆうに超えていそうな参加者数でした。韓国人らしき人も多く、すでにこの教会に通っている学生が中心のような印象でした。しかし高田馬場駅でイベント宣伝のチラシ配りが行われているわけですから、それと知らずにこの会場に来てしまった学生がいたら、さぞかしドン引きだったのではないでしょうか。いや、ドン引きするなら、まだマシです。間違って入信してしまう学生がいないか、そのことの方が心配になります。

 さて、イベント終了後、どう考えても宗教勧誘でしかないこのイベントを問題とは思わないのか、ヨハン早稲田キリスト教会に電話して尋ねてみることにしました。私は、特定の団体をカルトであるかどうか判断する際、「部外者を巻き込む自らの問題について、内情を知らない部外者にウソをつくかどうか」を、その指標の一つにしています。その点を確かめるため、あえて、「自分ではセミナーの中身を見ておらず、参加した人から聞いたのだが」という設定で質問してみました。

─今日の就職セミナーについてお聞きしたいんですが、広報担当の方はいらっしゃいますか。

女性「いまいないので、また折り返しするようにしましょうか?」

─ではお願いします。電話番号は***-****-****です。フリーライターの藤倉といいます。

女性「ご用件は?」

─今日、そちらの教会で開かれていた就職進路セミナーなんですが、実際には教会の勧誘活動ではないかと聞いたので、実際どうなのか聞きたくて……。

男性(突然チェンジ)「どういうことですか」

─今日、そちらで就職進路セミナーが行われていたんですが、就職進路セミナーとして宣伝されていたようなんですが、実際には、宗教勧誘だったと。

男性「誰から聞いたんですか」

─それは申し上げられないです。

男性「それでは教えられないです」

─なるほど。就職進路セミナーと言っておきながら実際には宗教の勧誘だったと聞いているんですが、その事実関係は?

男性「関係ないです」

─関係ないというのは?

男性「就職のアドバイスを、ボランティアの方で行っているという……」

─なるほどなるほど。中で「Youth Winter Camp」への勧誘を行っていたと聞いるんですが。

男性「やってないです」

─そうですか。わかりました。

 「Youth Winter Camp」への勧誘が行われていたことは、すでにリポートしたとおり。セミナーの講師たちが実際に勧めていましたから、この男性がウソをついていることは明らかです。せっかくなので、これがウソである証拠写真も掲載します。会場では、「Youth Winter Camp」の申し込み専用ブースまで設置して勧誘しており、ご丁寧に、御殿場市の会場への格安バスチケットまで案内していました。

 今回は、私がセミナーには参加していない風を装うことで、いわば相手が比較的ウソをつきやすい条件を提供して試してみたわけです。彼がウソをついたのは、半分は私のせいなので、彼をあまり責める気にはなりません。

 ただ、このちょっとズルイ取材方法によって、この教会の性格が一つ確認できました。ヨハン早稲田キリスト教会は、実態を知らない人に対しては、“あわよくば意図的に事実を隠そうと試みる団体”である、ということです。

■職歴詐称の自称“大学教授”も

 この就職セミナーでは、日本の大学の教授を名乗る2人の韓国人が「大学生活全般」というブースに講師として参加していました。立場上、責任が重大だと思いますので、肩書とフルネームを掲載します。以下の2名です(会場での配布資料ママ)。

(名前)文載皓、(会社名)明治大学/富士常葉大学、(職歴)大学教授
(名前)朴進午、(会社名)東京大学、(職歴)大学教授

 文載皓(ムン・チェホ)氏は、明治大学のサイト内にある博士学位論文の著者名では見つかりますが、教授としては出てきません。併記されている富士常葉大学のサイトには掲載されていますが、「教授」ではなく「准教授」ですプロフィールによると、明治大学では非常勤講師という身分です。ほかの大学で、これまで「教授」を務めた形跡は見当たりません。

 朴進午(パク・ジンオ)氏も同様です。彼は確かに東京大学に所属していますが、「教授」ではありません。「准教授」ですプロフィールによると、やはり過去に他大学で「教授」であった形跡もありません。

 もっとも、これはきわめて瑣末な問題です。「就職」をエサに学生を誘い出して勧誘するような宗教イベントに大学の先生が荷担していれば、それが教授であるか准教授であるかなど無関係に、等しく責任重大でしょう。

13 コメント:

恵方巻 さんのコメント...

教授じゃないんだ…(笑)
明治大学、富士常葉大学、東京大学がこの記事を読んで1秒でも早く処分しますように。

警察官も勧誘に参加してるなんて…日本は大丈夫なんしょうか。

匿名 さんのコメント...

「早稲田」とありますが、この教会支部は全国に約30
ほどあります。

それらは「ヨハン」の後ろに各都市の名前を入れた教会
名ですが、勧誘手法などは本拠地の早稲田の手法を
踏襲しています。

東京圏外にいる大学生もまた、自身に直接関係する
出来事であることを訴えられるよう、今後、支部に
関する記事も期待します。

余談ですが、本記事に虚偽証言された事実が掲載
されていますが、ヨハン教会では最高位にいる牧師は
「教会に勧誘するための嘘はすべて善」、「一刻も
早く新来者を洗脳しなければならない」とはっきりと
日曜の説教で公言しています。

最後になりますが、このような原理主義的な教会は
「実力行使」に移る危険性があります(関連:恫喝記事)
藤倉氏の今後の安全も合わせて祈ります。

匿名 さんのコメント...

韓国ですと、営業で使う名刺に、実際以上の役職をつけて渡すことがあると聞いたことがあります。
これもそいうことなのか?

匿名 さんのコメント...

 コスタはこの教会の洗脳合宿です。他の韓国教会の若者も「恵まれるから」といって巧妙に誘っていきます。
 春よりも夏のコスタの方が圧倒的に強力な勧誘体制です。新大久保駅前に勝手に机を置いて登録ブースを設置したりして普通では考えられないとことをします。

 駅前のキャッチ勧誘は有名ですね。週末に新大久保、大久保、高田馬場駅前には注意が必要です。

匿名 さんのコメント...

夏コスタに行ってしまった。
かなりつらかった。
途中で嘘ついて抜け出してきた。
もう永遠といかないんだから。

匿名 さんのコメント...

韓国では大学で教えている先生を一般的には大学講師と大学教授の2種類で分けて言います。講師以外は准教授も教授も大学教授なのです。

ヨハン教会は日本宣教に一所懸命な教会です。聖書の御言葉に充実でまたその熱心さが裏目に出でしまい、誤解を受けることはあると思いますがカルトなどもってのほかです。実際こちらの教会は100年の伝統を持つ淀橋教会のグループ教会です。こういう誤解を受けたり迫害されたりするのを恐れてか日本の教会や信者が何もできないでいる中とても勇気のある教会だと思います。実際ヨハン東京教会の牧師先生は日本の大学での宣教活動を理由に確か1999年頃と思いますが、共産党の学生らによって銃撃され重体に陥り生死の境を彷徨い奇跡的に生還されています。その時先生の奥様は先生の殉教を覚悟したそうです。日本宣教に命をかけているわけです。

現代の日本の価値観の中で表面だけを見て誤解し批判するのではなくもっと本質的な部分を見てほしいと思います。

匿名 さんのコメント...

警告

匿名へ

日本共産党の学生は「銃撃」などしていません。ニセ左翼テロ暴力集団「革労協」とあなた方が勝手に明治大学で抗争し、あなた方の教祖が連中から鉄パイプで襲撃されたのです。
このような共産党に対する中傷を再び繰り返すなら、告訴しますので覚悟しなさい。

匿名 さんのコメント...

「キリスト教徒」を自称し、公党に虚偽の誹謗中傷を行うような輩は、やはりカルト集団なのです。

匿名 さんのコメント...

>韓国では大学で教えている先生を一般的には大学講師と大学教授の2種類で分けて言います。講師以外は准教授も教授も大学教授なのです。

韓国の詐欺文化を日本に持ち込まないでください。
イヤなら帰ってください。

匿名 さんのコメント...

うわさにきいていたけど完全にカルトのやり口ですね。
ヨハン早稲田キリスト教会をカバーしている淀橋教会も
何も感じていないならカルトの仲間です。

しかるべきところが動いてこれ以上ヨハンの被害者を
出さないようにするできでしょう。
若者も簡単にだまされないように、こういう記事をこれからも書いていくべきだと思います。

匿名 さんのコメント...

はじめまして。
先日、「彼ら」は何と走行中のJR電車内で、「4つの法則」と書かれた黄色い手帳のような冊子を見せながら乗客に無差別に話しかけ、名刺を渡していました。これはヨハン早稲田教会に間違いないと思います。(このページの上から3枚目の写真の信者男性の膝の上にある黄色いやつと、彼らが持っていたものが似ています)
「いかにも新興宗教の信者」なオーラをただよわせた黄色い手帳を持った若い人たちが車内をウロウロしてて、怪しいな、とは思っていたのですが。

電車を乗り継ぐうちに都会から離れ、電車の連結両数が短くなったので、彼らも分散する意味が無くなり、あと観光客で混んでいたので人目があり勧誘をしにくくなったのか、一箇所に固まったので、彼らの全容が分かった感じです。彼らはそこで、大学生のサークル旅行のように振舞っていました。

韓国訛り、キリスト教を「布教」していたので当初は統一教会かと思ったのですが、ネット検索をするうち、ヨハン早稲田教会であると確信しました。彼らはウェブサイトで「電車内でも布教している」と公言しているし、
http://www.morning-chapel.org/category/%E4%BD%BF%E5%BE%92%E8%A8%80%E8%A1%8C%E9%8C%B2/page/2/
「布教の練習」のページでは、例の黄色い冊子をもとに、私が電車内で目にした「布教」活動そのままの光景が載っていたので確信しました。
http://hiroshima.yohan.jp/cat205/

その路線は一応「本線」なのですが、県境付近では本数がぐっと減り、乗客もまばらになります。すると彼らは・・・、4人がけのシートにつき1人位にまで減った乗客に対し、かたっぱしに勧誘を始めたのです! もちろん私にも。

走行中の電車という(しかも田舎なので電車の編成が短い、駅の間隔が長い、逃げようと途中下車しても次の電車までかなり待たされる)こういう逃げ場がない走る密室で、「布教」するというのは、卑怯で「たちが悪い」と思いました。きっぱり断れない方は物理的に逃げ出せないのは勿論、きっぱり断っても付きまとわれたら逃げ場がありません。

彼らは「青春18きっぷ(特急・新幹線等に乗れない格安切符)で、○○(県庁所在地)の教会まで行く」と言っており、ネットで確認しましたが実際に○○にヨハン○○教会があります。
※他の悪質な勧誘を行なうカルト宗教に悪用させない為に地名は伏せさせて頂きます。


なお、電車内で不特定多数の人に勧誘・演説・物品配布等をした場合、鉄道営業法第35条に抵触するものと考えられます。

匿名 さんのコメント...

朴進午氏は、2014年9月10日現在も
東京大学准教授のまま。
東京大学准教授という肩書を宗教団体の勧誘活に利用するのは非常に問題あると思うので
文科省に通知してみました。

匿名 さんのコメント...

今日大学のキャンパス内で勧誘されました笑
宗教勧誘に気を付けろとは聞いていましたが、まさか自分がされるとは思いませんでした。

ほかの学生も引っかからないようにしてほしいです。