「大川隆法総裁の本が売れない！」内部文書を独占入手!!

これまで“ベストセラー本”を連発してきた幸福の科学・大川総裁。「21年連続」で年間ベストセラーを継続中とのことですが、2012年のランクインに黄色信号が灯っているようです。つまり、売れていないのだとか。本紙は、教団の出版局が全国の支部長に宛てた内部文書を独占入手。そこには「21年続いている年間ベストセラーが、ここで途切れる危険がある」とする出版局の焦りが記されていました。

■「例年と比べても特に厳しい」

大川総裁の著作は、1992年に『ノストラダムス戦慄の啓示』がトーハンの年間ベストセラー総合4位にランクインして以来、2006・2007年以外は毎年20位以内にランクイン（ランキングは20位まで）。ランク外だった年でも、「単行本・ノンフィクション他」部門の10位以内にはランクインしていました。2012年も上半期は『不滅の法　宇宙時代への目覚め』が総合14位にランクインしています（日販では16位）。

ところが今年の年間ベストセラー入りはかなり厳しいようです。本紙は、今年8月4日に幸福の科学出版局（幸福の科学出版）が全国の支部に向けて配信した「年間ベストセラー支援のお願い」と題する内部文書を独占入手。ここには、今年について「このままですと、例年と比べても特に年間ベストセラーのランクインが非常に厳しい状況」と記されています。「例年になく厳しい」ではなく「例年と比べても特に厳しい」ということは、これまでの過去のランクインもけっこうギリギリだったということでしょうか。

出版局は文書の中で「21年続いている年間ベストセラーが、ここで途切れる危険がある」と記すほどに危機感を募らせています。

「正直、大川総裁の本は売れていません。『不滅の法』のような戦略経典（＝その年のランクインを目指す書籍）などは紀伊国屋書店などで信者が大量購入を行なっているので、書店ランキング１位といった数字にはなったりはします。しかし支部には売れない本が山のように残っていますよ」（現役信者）

出版局が全国の支部に送った「年間ベストセラー支援のお願い」には、ご丁寧に未達成の目標残数と金額まで記入されており、「まだ目標を達成していない支部の皆様に、ぜひ協力いただきたく」「8月中には達成されることをおすすめします」などと記してあります。もちろん、別途、購入申込用紙もついています。

■ベストセラーにして教団の宣伝に

「幸福の科学では、教団収入の一環として、またベストセラーにして教団の宣伝にするために、信者による本の大量購入システムが信者の活動の柱の一つになっています。各支部には年間の本の購入目標があり、毎年“今年は○千冊”という目標が本部から下りてきます。それを地区長会議で“この地区のノルマは○百冊”などと割り振るのです。信者によってまとめ買いされた本は“ひとりでも多くの人に主の言葉を伝えよう！地域に光を広げよう！”というスローガンの元に、非信者への献本（無料配布）用に使われます」（現役信者）

ところが、最近の幸福の科学では、この大量購入システムが機能しなくなってきているといいます。

「最大の理由は、立て続けに行われる多くの植福（お布施）キャンペーンやイベント動員です。学園関西校設立、大学設立、仙台正心館建立、赤坂未来創造館（ユートピア活動推進館）建立といった名目での植福や、救国植福。それが終わると映画大成功のための“勝利植福”、現在は“エル・カンターレ生誕館”建設のための植福。また、もともと月に1回くらいだった大川総裁の法話（視聴する際の奉納目安5000円）が今は週に1回、多い時は2回というペース。さらには“大講演会だ！”、“映画のお誘いだ！”と動員がかかります。この状況では信者が従来どおりの書籍購入に回す時間もお金もありません。なのに書店売りの書籍は以前にもましてハイペースで発刊されていて、そのほかに支部や精舎でしか取り扱っていない信者限定の本（奉納目安として1冊1万円ほど）もあります。『ザ・リバティ』や『アー・ユー・ハッピー？』などの月刊誌、実現党幹部名義の本、映画関係の本、信者用月刊誌まで入れたら、とんでもない量。たとえお金があったとしてもとても、読みきれるものではありません」（同）

本が売れないと、「ベストセラーにして教団の宣伝にする」ことができなくなります。教団の出版局も、この点を特に危惧しているようです。「年間ベストセラー支援のお願い」には、大川総裁の言葉も交えながら、こう書いてあります。

【年間ベストセラー支援のお願い 2012年08月04日】
年間ベストセラーを続けていくことの大事さ
「アフリカで私の本が日本の書店を超えたぐらい積み上がっているのを見ると衝撃ですが、やはり国内の実績があって、あちらでもできているんです」（2012年7月8日質疑応答より）

国際出版部門で聖務し、海外での発刊公称を務めているＩさんより
「ほとんどの国での翻訳本発刊の交渉は、“20年以上ベストセラーが続いている”ということが決め手になっています。今月もネパールで初めてネパール語経典が発刊でき、発刊時に行われた現地のブックフェアでは約4000名の入会者が誕生しております。今後も世界各国の多言語を続々と発刊し、仏法真理の灯を全世界に広めていきたいと思いますので、皆様ご協力をお願いいたします」

このままでは、幸福の科学の海外伝道のための「売り文句」がなくなってしまう、だから信者たちで本を買ってベストセラーにしよう、というわけです。

■単行本の定期購読制度も

幸福の科学では今年8月から、信者向けに「愛読信者」制度なるものもスタートしています。毎月5000円（年間6万円）を支払うと、大川総裁の書店売りの新刊が発売日までに自宅に送られてくるという、いわば定期購読制度です。

書籍の価格は1冊1500円前後。年々の支払いの合計が実際の書籍の代金合計と一致しない場合もありますが、その場合は「翌年１月に差額を調整」するというのがこの制度。定価販売で、割引はないようです。

愛読信者制度の売上の2割は幸福の科学学園に寄付されることになっています。しかし愛読信者になるためには事実上、幸福の科学の「植福の会」への入会が必要です。パンフレットには「経典の購入代金は、毎月5千円（年間6万円）を、幸福の科学の「植福の会」と同じ銀行口座から、引落しさせていただきます」と書かれています。本紙では、出版局が全国の支部長などのために作成した、愛読信者制度についての説明マニュアルも入手しました。ここに掲載されているQ&Aには、こう書かれています。

【「愛読信者」説明の流れ（案） 2012年07月01日】
Ｑ．植福の会に入っていない方は、どうすればよいのでしょうか？
・「愛読信者」にお申込みいただく際に、同時に、「植福の会」にもお申し込みをしていただく形になります。貴重な機会でもありますので、「植福の会」への参加も合わせておすすめください。

植福の会の会費は、毎月1口1000円からで、愛読信者同様に自動引き落とし。愛読信者が支払う毎月5000円の2割（1000円）は幸福の科学学園に寄付されますが、信者が植福の会1口分と同時加入すると、ちょうど同額の1000円の支払いが加算されます。2割が学園に寄付されますが、その2割分と同額以上のお金が「植福の会」でかかるため、信者が支払うお金は場合によってはむしろ増えてしまいます。

■本紙主筆が仏陀を超える？

書籍といえば、8月に本紙主筆の著書『「カルト宗教」取材したらこうだった』（宝島社新書）が発刊されました。これが現在、Amazonのランキングの「新興宗教」部門で、大川隆法総裁の著作と抜きつ抜かれつでトップを争っています。8月27日時点では、幸福の科学の戦略経典『不滅の法―宇宙時代への目覚め』（大川隆法）をも抑えて『「カルト宗教」取材したらこうだった』がトップ。28日朝の時点では『地獄の条件　松本清張　霊界の深層海流』（同）に1位を明け渡し3位に転落しています。

本紙主筆は現在、毎日Amazonのランキングを確かめては、「今日は仏陀を抜いた！」「今日は仏陀に抜かれた！」と一喜一憂しています。大川総裁の著作の売上不振は、一時的とはいえ本紙主筆の著作に抜かれてしまうほど深刻なのでしょうか。というか、本紙主筆もついに年間ベストセラー入りですか？

「幸福の科学では書店での売上を伸ばすことを重視しているので、Amazonでの購入に動員はかけていません。それに、最近は若い信者がどんどん辞めていって、ネットが得意ではない中高年信者の割合が高くなっています。主筆が大川総裁と張り合えるのは、せいぜいAmazonの中だけの話でしょう」（現役信者）

ぬか喜びだったようです。