海外への不正送金疑惑に200億円の献金横領疑惑、統一教会を巡る不透明なお金の流れ

パク氏を敗訴の腹いせに解雇したとされる文国進氏

福岡地裁で注目の裁判が進行中だ。統一教会福岡地域の元教会長が不当解雇されたとして教団を訴えているものだが、解雇がアメリカの教団お抱え新聞社ワシントンタイムズへの不正な資金提供を証言した報復として行われたというのだ。

その民事訴訟に於いて28日、日本統一教会松濤本部のNO.2だった大島本部長が証人尋問のため出廷する。海外への非宗教組織への送金は、宗教法人法に於ける規定により宗教法人格取消しにまで発展する可能性もある。

折りしもネット上では、2000億ウォン（約200億円）もの日本からの献金が韓鶴子総裁の心酔する“霊能者”一族に横領されたのではないかとの疑惑も流されている。

統一教会を巡る不正なお金の流れを追った。

韓国に於ける裁判で当時の日韓統一教会の実力者だった文国進氏（教祖の四男・現在は降格）がワシントンタイムズ社への支援金に日本からの献金が充当されていたと暴露した元韓国CARP 会長の金慶孝氏を名誉毀損で提訴した案件があった。裁判自体は国進氏側の敗訴に終わったが、裁判の過程で福岡地域の教会長パク・サンギュ氏牧師が「文国進理事長が任命した日本統一教会大嶋秀幸本部長から間違いなく聞いた。当時文国進理事長がワシントンタイムズをサポートするために獻金を現場教会に指示した事実があった」と金氏に有利な証言をしたのだ。それを根に持った国進氏によりパク氏は解雇されたという。

 
人事で本部長の職を解かれ現在は教団関連会社の社長に納まっているという大嶋元本部長、その大嶋氏が28日、日本の法廷で証人尋問を受ける。

　第12回弁論　平成26年4月28日(月)午前10時　福岡地裁110号法廷

法廷で何と答えるのか、大嶋氏の答弁が注目される。

本紙が入手した統一教会の内部資料から、日本統一教会全体を実質的に掌握し管理・監督・指示していた国進氏から本部運営局→地区長→教区長→教会長と献金に関する指示と命令が伝達され、ワシントンタイムズ以外にもサッカーチームなど海外の多くの関連団体（非宗教組織）に毎月多額のお金が流用されていたことが判った。
ちなみにワシントンタイムズへの送金額は毎月8億円以上、年間では100億円を超える。



そして昨今ネットを賑わしているのが、韓国の統一教会の“聖地”清平を舞台に、日本から献金されたお金2000億ウォン（約200億円）が横領されたのではないかとの騒動だ。

現在の統一教会の最高実力者・韓鶴子総裁が心酔する“霊能者”テモニム・金孝南、その金孝南一族が経営するゴルフ場会社などに日本からの献金が費やされたのではないかという疑惑が資料と共に公開されているのだ。
金孝南は新体制となった韓国統一教会で「天一国最高委員会」 12人の一人に任命されている。日本からの献金収奪システムの中枢的役割を担う人物が教団の最高幹部として掲げられたことになる。

統一教会 松濤本部では、この2000億ウォン横領疑惑に関して、動揺が拡がるどころか話題にすらなっていないという。


 
記者が依然関わった被害相談に於いて「亡くなったお祖父さんがが霊界で苦しんでいるから、その供養のため」と言われ100万円を支払わされた被害者がいた。その被害者が統一教会偽装施設の担当者に「あの金は何に使ったのですか！？」と詰め寄った際、担当者は「あのお金は世界平和のために使いました」と答えていた。
被害者を騙して信者が集めた献金、その献金が更に信者を騙して流用されている実態が垣間見える。