〈速報！〉満月マンの高額脱税に執行猶予付き有罪判決下る、脱税は認めても霊感商法は否認

首尾よく執行猶予付き判決を得た満月マンの中身の人物

清掃ボランティアゆるキャラ男の持つ裏の顔の一つが断罪された。

霊感商法の収益を脱税した罪に問われていた満月マンの中身の人物に対し、東京地裁刑事第8部税D係の野澤晃一裁判長は「自分の稼いだお金を好きなように使いたいと安易に犯行に及んだ」「不法利益の取得を目的とする犯罪行為」「納税に対する規範意識の低さは強く非難されるべき」などと理由を挙げ、懲役1年、罰金1,300万円の判決を下した。
但し、懲役に関しては納税を進めていることや「反省の弁を述べ」「前科もない」として3年間の執行猶予が付いた。

法廷戦術が実り、目論見通り執行猶予付き判決を得た満月マン。

脱税事件の刑事裁判の本人尋問では罪を認め改悛の情を示していた満月マンだが、その一方、民事訴訟で争っている霊感商法の被害者に対しては、本性剥き出しに自己の霊能ビジネスを正当化するなど争う姿勢を見せており反省の色は見られない。

◆満月マンの裏の顔の一部「脱税」にメス

疑惑発覚時、ほうきを武器にTBS記者に
襲い掛かる満月マンこと田中了緒雅被告
（TBS・Nスタより）

霊感商法で得た所得を脱税したとして刑事告訴されていた満月マンの中身の人物・雅びこと田中了緒雅被告（35）、そして田中被告と共謀して一連の脱法行為を行なっていた行導父・池田修玄を名乗る池田曠吉被告（77）、この霊能ビジネス～開運商法コンビの判決言渡し公判が17日、東京地裁であった。

両者とも、実に97～99％を超える逋脱率〈逋脱税額÷実際税額）×100〉を誇る悪質な脱税コンビ、彼らが開運詐欺商法で荒稼ぎした収益は莫大な額に上る。


在宅起訴を受けた両者に対し、この数ケ月の間に行なわれた裁判の様子が詳細に記載されているブログがある。一連の公判を傍聴し満月マン／田中了緒雅の霊能ビジネス問題を追及するロータス氏のブログから、これまでの田中被告と池田被告の法廷に於ける言動が明らかとなっている。

霊感商法の首謀者と目される田中被告は、平成23～24年に所得を実際の金額の一部だけ申告する『つまみ所得』の手口で約1億6,500万円の所得を隠蔽して行なった脱税の動機を「苦労した分、税金に持って行かれたくなかった。好きなように使いたかった」と、多くの被害者を苦しめ騙してきたことを棚に上げ、自身がしてきたという“苦労”を強調したばかりか、満月マンの霊感商法＆脱税を報じたマスコミの取材を批判。

また田中被告は、脱税の罪については「当時、罪の意識なかった」と「認識の甘さ」を挙げ「脱税は故意」と事実関係において認めたものの、今まで行なってきた悪質な霊感商法については「霊界案内業は、皆から感謝の言葉も来ていて、いいことだとは思うし、国税の人もいいことだと言ってくれている」などと嘯いていた。

田中被告に対し検察官は、、「結果は重大」「悪質」「巧妙かつ計画的」「酌量の余地なし」「厳罰を持って臨むべし」として懲役1年と罰金1,800万円を求刑。

一方、一連の公判で池田被告は、納税済みの本税の一部の金額すら把握しておらず今後についても「相談事でやっていく」などと惚けた発言に終始。
検察は、平成22年から24年に掛けて1億740万円の所得があったにもかかわらず6万円しか所得がなかった虚偽の申告をして3606万円を脱税したと指摘。「悪質」「酌量の余地なし」「身勝手」 「強い非難に値する」「厳しく処罰」「厳罰を持って臨むのが相当」「として懲役1年罰金1千万円を求刑していた。

◆対照的な霊感商法コンビ

今日の判決言渡し公判、まず先に登場したのは満月マンの中身、田中了緒雅被告だ。黒のスーツに身を包んだ大柄な体躯、民事訴訟も担当する長髪の弁護人や髭を蓄えた弁護人と話す姿はまるで歌舞伎町のホストの様に見える。 

東京地裁刑事第8部税D係の野澤晃一裁判長は「国民の多くが真面目に納税している中で自分の稼いだお金を自分が好きなように使いたいとの思いから安易に犯行に及んでおり、納税に対する規範意識の低さは非難されるべき」と指摘、更に「不法利益の取得を目的とする犯罪行為」と断罪、懲役1年・執行猶予3年、罰金1,300万円の判決を下した。

弁護人は過去の法廷で「報道で社会的制裁を受けている」などと主張し執行猶予付きの「寛大な」判決を裁判所に求めていたのに対し、田中被告は「実刑を覚悟している」「罪を償いたい」などと、改悛の情を示す発言をしていた。結局、この日の判決で裁判長は「本税と延滞税を納付しており、加算税についても今後納付していく旨述べている」「事実を 認め反省の弁を述べている」「前科もない」と執行猶予を付与した。被告側は狙い通りに執行猶予付きの判決を得た格好だ。

続いて、池田被告がグレーのスーツを着て入廷。耳も遠く足元もおぼつかないというヨボヨボのお爺さんという風体。

東京地裁刑事第8部税D係の馬場有美裁判長は「身勝手極まりない犯行」「規範意識が低い」として池田被告に懲役10月・執行猶予3年、罰金900万円の判決を下した。
馬場裁判長は言渡し後も納税の意義について池田被告に懇切丁寧に諭していた。その様子はまるで施設で介護を受ける認知症の老人のようだ。

◆満月マン一派は沈黙

一連の騒動発覚時に満月マンの中身は自分だと名乗り出た人物や満月マンプロデューサーを名乗っていた人物は田中了緒雅被告の在宅起訴後、満月マンに関する発言を封印、一時あれほど騒ぎ立てていた満月マン一派は沈黙したままだ。

満月マン一派の皆さん：（左から）
満月マンマネージャーの占い師「星くん」
満月マンの中身「雅びこと田中了緒雅被告」
自称満月マンの中身「TOMORO」（金髪の男性。
隣の女性は田中被告の前妻の着物デザイナー）
自称満月マンプロデューサー「朝堂院大覚総裁」
（写真はそれぞれ満月マン一派の皆さんのサイトやブログから、
田中被告のみフジテレビ・トクダネから）

前述の様に田中了緒雅被告の弁護人は「報道で社会的制裁を受けている」などと主張していたが、田中被告は霊感商法被害者に対して自己の正当性を示し争う姿勢を採るなどしており、その懲りない態度からしても、満月マン／田中了緒雅被告にとって“社会的制裁”など全く意に介していないことは明らかだ。

開廷時の田中了緒雅被告の弁護人の皆さん（JNNﾆｭｰｽ映像より）

執行猶予付き判決をGETした田中了緒雅被告の弁護人の皆さん
（「詐欺被害に詳しい」グラディアトル法律事務所HPより）

一般的に見て、詐欺的商法に手を染める“詐欺師”は、当局の摘発を受けても懲りずに手を変え品を変え詐欺ビジネスをやり続ける傾向がある。

キャラクタービジネスを狙った“満月マン商法”が頓挫し、“副業”の霊能ビジネスの脱税という罪状で司法の場に引きずり出された満月マン。今後の動向に注視が必要だ。

〈追記〉

◆各メディアが報道、傍聴席の本紙主筆の後姿も放映される

満月のマン有罪判決については在京キー局を始め多くのディアが報じた。

TBS【“満月マン”脱税で有罪判決、規範意識の低さ強く非難】

自称霊能力者：池田曠吉被告

最前列で傍聴する本紙・鈴木エイト主筆の姿も放映（JNNﾆｭｰｽより）
（画像加工〈矢印〉は本紙によるもの）

テレビ朝日【着ぐるみ着た「満月マン」　6000万円脱税で有罪判決】

「満月マン」「霊界案内人：雅び」こと田中了緒雅被告

（ANN NEWSより）

～本紙関連記事～

日本橋”お掃除キャラ・満月マン”が霊感商法＝被害者代理人弁護士の事務所に右翼関係者と抗議＝ついに脱税容疑で在宅起訴

（文中敬省略）